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遊学の森「木もれび館」

 「遊学の森」は、県内4番目の県民の森として平成15年、金山町にオープンしました。町の豊かな自然資源や地域文化を活用しながら、自然観察体験、木エクラフト、林業体験、食の体験など一年を通して様々なプログラムを用意しています。
遊学の森「木もれび館」副館長の三上重幸さんに震災支援活動についてお話を伺いました。(取材:佐藤 昌子)
やまがた避難者支援団体 活動インタビュー Archive number 004
遊学の森「木もれび館」
ゆうがくのもり こもれびかん

遊学の森「木もれび館」 プロフィール

三上重幸(みかみしげゆき)さん

(株)グリーンバレー神室振興公社副支配人/遊学の森「木もれび館」副館長。

金山町で生まれ育ち、大学の時に町を離れたことで地元の良さを再発見。伝承されてきた資源を地元の人たちに伝えていきながら、“小アルプス”と呼ばれる神室山、全国的に有名な金山杉のような地域の「誇り」を観光につなげていきたいと日々奔走している。



■遊学の森「木もれび館」の問合せ先

・山形県最上郡金山町有屋字長野沢1761 TEL 0233-64-3305
・E-mail: yugaku(アットマーク)cello.ocn.ne.jp アットマークを@にしてお送りください
http://www.town.kaneyama.yamagata.jp/yugaku/index.htm

金山町に実家を持つ人達が避難
支援活動の経過
2012年
4月~

・常設プログラムの無料提供(毎月先着 5家族様)

(木工クラフト、自然観察など)
2013年
4月~

・復興ボランティア支援センターやまがたと連携しての情報提供

(うえるかむ などへの記載)

2014年
4月~ ・女川町震災状況パネル展を実施

現在に至る

2015年
11月(予定) ・遊学の森案内人で女川町の震災復興状況の研修会の実施

 震災直後、金山町に自主避難して来られた方は数えるほどだったと思います。被災地と距離的に離れていることもあって、どちらかと言えばこちらに実家のある方が家族ぐるみで宮城県や福島県から避難されてきたパターンがほとんどでした。
 震災当日は、ガソリン不足でライフラインが一次動かない状況になった以外、特に被害はありませんでした。ただ、全体の状況把握ができていないこともあり、3~4日は出社せずに自宅待機をしていましたね。

3県の方々に、無料で参加できるプログラムを提供

 当施設では、森林で遊ぶ楽しさを感じてもらいながら、森林の仕組み等にも関心を持ってほしいという思いで、毎年様々なプログラムを企画しています。例えば、春なら山菜や野草、秋には木の実やきのこを採りながらネイチャーゲームを交えて植物の名前を知ってもらうプログラム、冬はスノートレッキングと、一年を通して自然の中で楽しめる講座やクラフト教室を行っています。
 でも、震災後一年近くはこうした講座の開催も自粛していました。その後、県からの指示もあり、次の年の4月に再開。岩手・宮城・福島の3県の方がこれらのプログラムに参加される場合は平日、土日関係なく、無料で体験していただけるようにしました(5家族限定)。人気だったのは森の散策や木工クラフト。

 安心安全な場所で思いっきり遊ばせたい…小さい子どもさんを持つ親御さんなら、皆さん思うことですよね。つかの間であっても、森や自然の中でホッとできる時間を持ってもらえたことが良かったと思います。

森の散策
森の散策
イベント
多彩なイベント
木もれび館内 木工クラフト展示
木もれび館内 木工クラフト展示
 
森の案内人による説明を受ける参加者たち
森の案内人による説明を受ける参加者たち
 プログラムは、「森の案内人」と呼ばれる57人のボランティアの方達と一緒に考えています。皆さん、環境学習専門の先生達ばかり。自然、環境、人間との共存を大きなテーマに金山町で伝承されてきたことを掘りおこしながら、楽しみながら学べるようなプログラムを作っています。
 被災地からの参加者が多かったのは震災後三年くらいまででしたね。お盆などに里帰りした時に寄ってくれる方たちはいますが、金山町に避難されている方が今はいらっしゃらないので。
 現在もこうした復興支援は継続していますので、宮城、岩手、福島県から参加の方々は、受付の時に住所を書いていただければ無料になります。震災被害を受けてなくても3県にお住まいでしたら同様です。また、3県から避難されてきて、今は山形県内に住んでいるという方も該当しますので遠慮なくお声掛けください。
 
「生」の声を受け止めながら支援を

 家族みんなでちょっと足を伸ばしてもらえれば、のびのびと遊んでもらえる場所があるのに広く周知できていないことが課題ですね。復興ボランティア支援センターに協力依頼をしている他は、PRの手段を見つけられないというのが正直なところ。
 被災された方々、避難されている皆さんのニーズが理解できないと、本当に喜んでもらえるような支援ができているかがわからないですよね。たとえば、福島県に住んでいる小さい子どもを持つお母さんたちが「自然の中で子どもを遊ばせたい」と思っていることがわかれば “金山町に遊学の森がある”ことをピンポイントで発信していける…。 ホームページやチラシだけで一方的に発信していくだけでなく、「生」の声を受け止めながら支援をしていきたいですね。

〈取材:2015年9月10日〉


 取材を終えて
佐藤 昌子

 特別なプログラムじゃなくても、大自然の中でフツーに時間を過ごすことが、こんなにもぜい沢なことだったなんて。小さな支援でも、継続していくことで「木もれび館に行けばいつも何かやっている」という安心感に繋がっていきます。遊学の森のような場所の情報を欲している人たちはたくさんいるはず。必要としている人たちにまっすぐ情報が届くような情報発信の仕方が大事だな~と思いました。      

佐藤 昌子

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